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Mikeは考えた② ~折り鶴と工夫編~

五月が丘

こんにちは!!ユアスペースです。

寒くなったり、暑くなったり難しい季節ですね。

 

今回は、自作の折り鶴の紹介をしてから、そこから“工夫”について考えてみようと思います。

 

5月ごろに段ボールでの折り鶴を作成し、ブログでも記事に(こちら)しました。

今回は、段ボールではなく折り紙で作っています。

 

一つ作ると集団にしたくなる性分であり、二つのシリーズ物ができております。

まずは、以前から作っては壁に張り付けてきていたバレエシリーズです。足の生えた鶴をベースにバレエっぽい動きに見えるように折ったり曲げたりしました。

 

次につい最近作った座りシリーズです。

こちらも足の生えた鶴をベースに足や手っぽい部分を加えて作りました。

 

どちらもなかなか面白い見た目はないでしょうか。個人的にはユーモアのある面白い見た目なものができたと満足しております。まあ、笑いながら「キモい」、「キショい」とさんざんな評価をくれるお子様もいるのですが。そうした言葉は「キモ(おもしろ)い」「キショ(く悪いけどかわい)い」という心の声が挟まっていると信じて受け取っております。

 

シンプルなきれいな作品もいいですが、変化球な作品を作ると、こうしたお子様の少し違った反応を引き出せるので作ってしまいます。

 

 

さてここからが考察パートです。

おかしな形の折り鶴をオリジナリティのある作品と表現するのは少々大げさに感じられるかもしれません。しかし、自分なりの工夫をし、実現したという意味では自分らしさのこもった作品になったと思っています。私は、この“工夫”こそが自分らしさやオリジナリティそのものであり重要なことだと考えています。

だからこそ“工夫”を今回のテーマとし、以下で考えていきます。が、今回私が鶴を折る際に行った“工夫”を詳しく理解するために、まずは、今回の折り鶴づくり(特に座った鶴シリーズ)をつくるに至った流れを述べてみます。工夫について考えるうえで私にとって関連があったなと思う体験を体験した順に書いていきます。

 

①4月ごろ折り紙にはまった

②これまで知らなかった鶴の折り方を知った

③鶴を折ることにはまった

④普通の折り鶴に飽きた

⑤お子様の一言から段ボールなどの変わった鶴をおった

⑥お子様から足の生えた鶴を教わった

⑦足の生えた鶴を作った

⑧足の生えた鶴を変形させたくなり、動きをつけてみた

⑨動きをつけると言えばのイメージで思い浮かんだバレエっぽい動きをつけてみた

⑩バレエシリーズを作った

⑪バレエの動きのレパートリーがつきた

⑫膝を付けた鶴を作ってみた

⑬膝のついた鶴を立てようとするもたたなかった

⑭立たない鶴を座らせてみた

⑮翼も折って手っぽくしてみた

⑯座った鶴の見た見た目が気に入ったので増やし、シリーズになった

 

長々と書きましたが、これが私が座る鶴シリーズを作るまでの過程です。これらのどれか一つでもなければ、座った鶴シリーズはできていませんでした。個人の感覚として必要だった体験を上げましたので、読んでいてピンと来ない体験が入っていると感じる方もいるかもしれません。しかし、そもそも折り紙にはまっていなければ、折り鶴に興味は持ちませんでしたし、折り紙にはまり折り方を見につけていなかったら、技術的に作れていませんでした。さらには、飽きなければ他の作り方に気が向かなかったと思いますし、、、などなど。一見関係なさそうに見えても、それぞれの出来事があってこその座った鶴のシリーズ化という自分の行動につながったというのが私の体験談です。

 

さて、ずらっと私の体験を私の視点で並べましたが、次に、鶴を折る上での工夫だったと言える過程をピックアップしてみます。工夫を実践した過程は、{⑤お子様の一言から段ボールなどの変わった鶴をおった、⑧足の生えた鶴を変形させたくなり、動きをつけてみた、⑨動きをつけると言えばのイメージで思い浮かんだバレエっぽい動きをつけてみた、⑫膝を付けた鶴を作ってみた、⑬膝のついた鶴を立てようとするもたたなかった、⑭立たない鶴を座らせてみた、⑮翼も折って手っぽくしてみた、⑯座った鶴の見た見た目が気に入ったので増やし、シリーズになった}あたりだと思います。思いついてやってみる、失敗をしながら試行錯誤をしていく。まさに工夫を実現させていく行動をしているパートです。

 

これらが分かりやすい工夫の実践であるのに対し、他の体験はどういった意味があったのでしょうか。まず、{④普通の折り鶴に飽きた、⑪バレエの動きのレパートリーがつきた}の二つの体験は同じ意味があったと思います。はまっていることは飽きたり手詰まりになるまでは続けられます。ユアスペースにいる子供たちを見ていても、はまったことをし続けて、飽きたら他のゲームに移っていく姿はよく見られます。この二つの行動は私にとって、新たな行動に行くためのステップであり、次の行動への切り替わりとなった体験であったと考えられます。

 

そして、重要なのはほかの項目の{①4月ごろ折り紙にはまった、②知らなかった鶴の折り方を知った、③鶴を折ることにはまった、⑥お子様から足の生えた鶴を教わった、⑦足の生えた鶴を作った、⑩バレエシリーズを作った}です。これらは、座った鶴を作るために必要な知識や技術を身に着ける体験となっていたと思います。工夫はアウトプット(失敗からの学びはインプットも含みますが)のパートであるのに対して、こちらはインプットし思考錯誤をできる状態になるための体験でした。つまり、工夫そのものではないものの、工夫に直結する必須な体験であったというわけです。

 

それでは、しばしお堅い話です。皆さま生きていくうえでものすごく多様なことも認識し、知識として頭の中に蓄えていると思います。もしかしたら、「いやいや、勉強苦手で大したことないです」と答えたくなられる方もいるかもしれません。しかし、実はそう答えるためにもものすごい量の頭の中の知識やイメージがいるわけです。

「いやいや、勉強苦手で大したことないです」と言いたくなった過程には、以下のようなイメージが関連していたのではないでしょうか。多様な知識とはどんなものかのイメージ、賢い人とはこんな人というイメージや、それに対する自分のイメージ、勉強についてのイメージ、勉強をすべきという社会的な常識のイメージ、知識とは何なのかについてのイメージ、などなど。こうした皆さまが理解している多様なイメージをもとに、それらのイメージを組み合わせて考え、その結果として生じる言葉ではあったはずです。

これらの細かなイメージをシェマやスキーマと言います(以下ではスキーマと表現します)。「認知の最小単位」というよくわからないようなわかるような定義がされたりしますが、それぞれの物事に対するイメージや知識と思っていただいて構いません。

もう少し詳しくスキーマについて話しますと、このスキーマは同化と調節と均衡化が循環しながら、より当人の感じる現実に準拠したものとして作られていきます。

同化とは、新しくスキーマを作ることです。例えば、リンゴを知らなかった人が、リンゴは赤い果物と聞いた時に、リンゴ=赤い果物としてスキーマが作られ、リンゴを認識できるようになります。次に、調節は、持っていたスキーマを修正していくことです。リンゴ=赤い果物と認識していた人が、新たにイチゴの存在を知ったとしたら、リンゴ=赤い果物というスキーマを修正する必要が生じます。だいたいの大きさや形、味など他の条件も含めて、リンゴ=赤くて、丸くて、酸味がありすっきりとした甘みのある果物といったスキーマの改良がおこなわれます。このように既存のスキーマを変化させる過程を調節と言います。そして、新しいスキーマを作ったり、調節しながら、より現実に即した認識を広げていく過程を均衡化といいます。様々な認識の小さな単位はこのような過程の繰り返しで築かれていくのです。お堅い話は終わり。

 

現実の話に戻ります。お堅い話を経由してまで、私が何を言いたいのかと言いますと、工夫をする上で、工夫に必要な知識、使えるスキーマを身に着けておくことが必要ということです。

変形した折り鶴の際に私が使ったスキーマとしては、バレエの動きと言えばどんな動きがあるのかという知識やイメージ、座った時の姿勢の知識やイメージ、といったモチーフに対するスキーマに加え、関節のように折るにはどう折ったらいいのかという折り方のスキーマがあったと思います。これらを、作る前に身に着けていなければ作ることはできませんでした。

工夫をするというと、その場での考察や試行錯誤をイメージしやすいと思います(これが私のもつ工夫に対するスキーマとも言えます)。しかし、試行錯誤の道具を持たずに、全く新しいものをゼロから作るというのはものすごく難しいことだと思いますし、なんなら不可能なことだとも思います。つまり、お子様方の支援をする上で、何かの工夫を支えるスキーマを作ってもらうこともまず最初に重要なことだと考えられます。

 

お子様のしていることに関連した”工夫”及びそのスキーマについても考えてみます。

好きなゲームをしているために、多くの子が動画を見て知識を蓄えております。「配信者がこうしたらいいって言ってた~」という言葉はよく聞きます。つまり、ゲームで勝つための戦略をスキーマとして身に着けてはいるわけです。他にも、ボードゲームなどでは、職員の行動をまねして方法を身に着けている様子もよく見られます。真似をして学ぶことで、そのゲームに勝つためのスキーマを作っていると言えそうです。

しかし、その先の工夫をしている姿は、正直あまり見られないことも多いです。知識は持っている、自分なりに持った知識をそのまま使うことはできる。それでも他の知識を組み合わせたり、全く別の知識を持ってくることはできない。より自分にとって適切な、ゲームに勝つためのスキーマや、取り組みのスキーマへの修正ができていないのだと思います。これは工夫をするというスキーマに、既存の知識を組み合わせてやってみるという要素が十分に含まれていないからこそ、生じていることだと思います。本人たちにとっては、工夫=持ってきた知識を使うことという認識なのだと思います。だからこそ、そこからの応用をすることが難しいのではないでしょうか。つまり、知識や技術を身に着けるだけではなく、工夫をするとはどんなことなのか、それ自体も学んでもらえるように、お手本になったり、工夫の仕方を言葉にしたりすることも次に必要だと言えそうです。

 

最後に環境についても触れたいと思います。私の上げた折り鶴づくりの実体験はすべてユアスペースという場でのものです。自宅ではわざわざ作りませんでしたし、他の場所でもしなかったと思います。この違いは、間違いなくユアスペースという空間が私にとって特別な意味があったからだと言えます。

はっきりと言ってしまえば、気に入ってはいるもののたかが折り鶴です。しかし、それを作って、コミュニケーションの道具にできる、楽しい会話のきっかけとできると思える相手がいる場所という認識を私はユアスペースに対して持っています。そうした受け入れてくれるという安心があるというのは、工夫を実行するために必要な条件だと思います。

工夫して自分らしさを出して、それでもケチをつけずに受け入れてくれる場所として、お子様方にも認識してもらえる場所としていくことも重要だと言えます。

 

以上のことから、工夫(自分らしさ)を支援するためには、①工夫の基となるスキーマが作れるような体験をしてもらう、②自分なりに経験を組み合わせるという工夫をすることを経験してもらう、③工夫を受け入れる環境を作る、の三点が必要と考えられました。

ユアスペースとして、そうした場所作りをしていきたいものですし、実施していくための方法、関わり方をさらに考えていこうと思いました。

 

 

ユアスペースでの様子はInstagramでも発信しておりますので、ぜひご覧ください。

 

それでは。

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