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Mikeは考えた③~新ゲームとハードル下げ編~

五月が丘

こんにちは!ユアスペースのMikeです。

 

最近、“そういうお前はどうなんだ”という新しいボードゲームを入荷しました。

このゲームはユアスペースで一時代を築いたラブレター(関連する記事はこちら)と同じ会社の作っているゲームです。

どんなゲームかというと、以下の通りです。

 

とある館でパーティのあった次の日、殺人事件が起きます。プレイヤーはそこにいた参加者の役になります。殺人事件やそれぞれの役に関するストーリーを皆で作り上げながら、自分以外のプレイヤーを犯人として仕立て上げていきます。最終的に犯人はだれかを一斉に指差し、一番多く指をさされたプレイヤーが犯人にされ、負けとなります。

勝ち負けは一応ありますが、面白おかしいストーリーを作っていくことに重きが置かれたゲームです。

 

具体的な手順は以下の通りです。

館の主人(55才男)や企業の社長(50才男)、近くに住む老婆(80才女)といったキャラクターカードと、口癖や特徴が書かれたキャラクター設定カードを一枚ずつプレイヤーは配られます。以降その役や設定に合わせてキャラを演じながら遊びます。

次に、暴露カードという事件の証拠になりそうな内容が書かれたカードも4枚ずつ持ちます。

その後は、誰か一枚の暴露カードがめくられる→めくられたプレイヤー以外のプレイヤーで、めくられたプレイヤーが犯人であるというストーリーを作る→めくられたプレイヤーが言い訳をする→めくられたプレイヤーは、他のプレイヤーの暴露カードを「そういうお前はどうなんだ?}と言いながらめくる→めくられたプレイヤー以外のプレイヤーで犯人であるストーリーを作る→・・・という過程をくり返します。

一度言った内容は、言い訳や会話の流れで否定されない限り、以降事実としてストーリーが進んでいきます。

参加人数に合わせて2周ないしは3周この過程を繰り返し、最後に誰が犯人なのかをそれぞれ投票します。

 

このように、その場でストーリーを作っていくというゲームであり、少々難しい部分もあります。

ユアスペースではまだ数回しかしていませんが、難しさがゆえに楽しみ切れない様子のお子様方も少なくありません。

 

とはいえ、上手く参加できればコミュニケーションをとりながら楽しめ、かついろいろと学べそうなゲームだと思います。

そこで、今回は、そんな難しさのハードルをいかにして下げ、皆が楽しめる状況を作るかという点について考察してみようと思います。

 

まずは、ゲームの特徴を踏まえ、お子様方が躓いている点について考えます。

真っ先に挙げられるのは、想像力です。想像でストーリーを作ることがメインのゲームである以上、まず想像力が必要となります。文字や言葉から状況を整理して、自分の中で情景として思い浮かべることができると一気に楽しく感じられます。

しかし、ワードや演じ方に対しては面白おかしく笑っていても、一連の流れとして思い浮かべることができず、ストーリーでは笑えていない子も見られます。さらに、言葉と言葉をつなげていても、流れとして汲めておらず、いきなり突拍子もない物語が飛び出てくることもあります。それらはどちらも、それまでの物語の想像が仕切れていないことが原因として考えられます。つまり、それまでの会話から状況をイメージする力の難しさが楽しめなさにつながっていると言えます。

 

次に、話の整合性を保ちながらストーリーを展開させなければいけない点も躓きとなっています。突拍子もないストーリーが生じるのは、想像が難しいからこそという点もあると思いますが、そもそも話を聞いていないということも原因として挙げられます。ストーリーを自分なりにつかめていないと、聞く気も失せて行くと思いますので、そうならないよう、最初から集中して聞き続ける力が必要と言えます。その上、テンポよく話していくために、自分のストーリーを考えながら聞くことになるので、大人にとっても難しいことだと思います。

さらに、整合性を保つためには、ストーリーを覚えておくことと、それまでのストーリーを使いながら話すことも併せて必要と言えます。しかし、ストーリーを作ることに不慣れな子たちは、何を使っていいのか、どう使っていいのかに困っているように見られます。そもそも、ストーリーを作るというのがどんなことなのか体験したことがないのかもしれません。時に、話題を振られると固まってしまうお子様もいます。創造は楽しい活動だと思いますが、そのためには一定以上の技量が必要であり、その一定ラインを超えることが、楽しむためには必要と言えます。

ただ、人の話を聞くことはコミュニケーションの基本であり、会話の中身を覚えておくこと、さらに話したことを踏まえることは、当然とみられがちな力です。このゲームでは、これらの当たり前とみられるものの難しい力をつけるために役立つと言えそうです。

 

そして、三つめは、空気を読み、ちょうどいい面白加減なストーリーを作ることにも躓かれています。皆で協力してストーリーを作り、みんなで盛り上がるためには、空気を読み、場としてちょうどいい話が必要になります。例えば、かなりリアルな殺人事件のストーリーが紡がれていたタイミングで、魔法の力でしたというストーリーが何の根拠もなく出てきたら周りはついていけなくなると思います。(※注 そういうお前はどうなんだでは、暴露カードや事件の設定の中にファンタジー要素の入ったものがあるので、ゲームのシステムとして、“根拠のある”ファンタジーにいきなり誘導されることもあります。そのため個人的には、このゲームに置いてファンタジー要素を突っ込むことは、突拍子もないアイデアとは少し異なる印象です。でも、「違う流れやったやん、なんでやねん」とはなるという意味です)つまり、皆が楽しむためには、ストーリーと、そこからつけ足しても問題ない範囲の加減を見極めることが重要と言えます。この加減は、メンバーによっても変わります。そのため、“その場”のメンバーの価値観を読み取り、そこに自分のストーリーを合致させることが重要だと言えます。

 

こうしてあげてみると、そりゃ簡単にはできないよねと言いたくなるゲームです。ストーリーを作ること、さらにそのために話を聞くこと、聞いた話を想像すること、そして、場に合わせてそれらを表現することこれらがお子様方の躓きポイントだと思いますが、一方でそれは、そのまま成長できるポイントだと思います。

 

ということで、次にどうしたらこれらを楽しめるようになるのか考えます。

できないことをできるようにするうえで、真っ先に考えられるのはスモールステップにすることです。できないことを細かく分け、できること、サポートがあればできる事を積み重ねて最終的に自力でできるようにしているわけです。

想像力・聞く力・空気を読む力・創造力これらすべてをスモールステップにする方法は、まず一人当たりの話す時間を短くすることが挙げられます。本来このゲームは犯人に仕立て上げるパート、言い訳パートともに30秒というルールが設定されています。しかし、ストーリーを作ろうとし、ストーリーを味わい楽しむうちに、話が長くなってしまう傾向があります。その結果、より負担となり躓きになってしまっていると言えます。だからこそ、まずは時間として区切ることを意識して、大人は場回しをするといいと思います。そのうえで、慣れてきて、力がついてきたら少しずつ長く話してもいいということにしたり、むしろ長い時間で設定すると成長には繋げられそうです。

一方で、時間を短くするという方法は、考えついたストーリーを十分に表現できないという残念な側面のある方法でもあります。なので、別のスモールステップにできる方法も考えてみたいと思います。と言うことで考えようと思ったのですが、そのためには、個別に、さらに細かくそれぞれの力の中でもどんなところに躓いているのかを精査していくことが必要だと思いました。

例えば、話を聞けないという躓きであっても、注意が散漫になるからなのか、理解ができないからなのかなど違いが考えられますし、理解ができないに関しても、想像ができないからなのか、早くて追いつかないからなのか、聞くことが苦手で音声情報が入りにくいからなのかなどさらに細かな原因の違いが考えられます。一概にスモールステップにするために、これができる、これをすればよいという方法はあげられませんが、躓いている点を細かく整理し把握するということがスタートとして重要だとは間違いなく言えます。

そのうえで、躓きを絞って少し考えてみます。たとえば、話が聞けないという躓きで、その理由が、聞いた内容を情景として想像できないからである場合です。その場合は、まずは情景を絵にかいてみせる、情景を言葉で詳しく説明する、出てきた話を繰り返す、わからない部分を聞いて補足する、くらいでしょうか。他にも、ストーリーを作れないという躓きで、その理由が言葉にしてまとめられないからである場合では、大人が一つずつ聞いてあげ少しでも話せるようにする、出た話を整理する、出た話の分からない部分を確認する、確認の量を減らすくらいでしょうか。場合には寄りますが、聞いてあげることで整理をすることも有効と言えそうです。

 

ということで、皆が参加しやすくするための方法として、全体に対しては時間を短くして少しずつ伸ばすこと、そして個別に対してはそれぞれの対応が必要ですが、どんなところが難しさになっているのかを整理することが大事かなと思います。全体に共通で、かつ有効な働きかけを考えるのは難しいです。ただ、今回に限っては時間制限はかなり使えそうです。すぐに取り入れてみましたが、結果は上々でした。

 

今回は“そういうお前はどうなんだ”で考えてみましたが、ゲームを楽しめるためのハードル下げは、このゲームに限らず必要であり、成長に役立つ面が大いにあると思います。子供それぞれに合ったレベルで楽しめる状況を作ったり、徐々にレベルを上げたり、その子に合わせつつ場所全体として取り組みたいところです。せっかくのボードゲームですので楽しさを学びを兼ねたツールにできるように今後も考えていきたいと思いました。

 

また、今回は躓きになっている、いろいろな力について考えてみましたが、社会に出ていくために必要な力って何だろうとふと思いました。この点を改めて考えていくことも、子供の成長に携わる身として重要であり必要なことだと感じました。

 

今回は”そういうお前はどうなんだ”をどうしたら皆が楽しみつくせるかという視点で、ハードル下げを考えてきました。しかし、お子様の中には、ストーリーを作ることは苦手だけど、人の話聞くのは面白いから好きという意見もありました。一つのことで必要な力をすべてかなえなければならないわけでもないので、本人の意思を無視して無理やり成長を押し付けるものではないとも思います。本人のペースで、楽しみながらそのうえで学べる状況づくり。考え続けていきたいものです。

 

ユアスペースでの様子はInstagramでも発信しておりますので、ぜひご確認ください。

 

それでは。

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